王座を見上げる

高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソンでは、ランナーは岐阜城をいただく金華山(329メートル)のそばを走り抜けます。関ケ原の戦い直後に廃城となり、現在の天守閣は戦後に再建。金華山ふもとには織田信長の居館があったとされ、天下布武を願い、一帯を駆け回ったにちがいありません。

金華橋を走るランナーと岐阜城=2023年4月23日
岐阜城
戦国時代の岐阜城の石垣

その金華山に要塞が築かれ始めたのは800年以上前の鎌倉時代。16世紀に斎藤道三、その娘婿でもある織田信長らが岐阜城を居城とし、東西の接点、権力者のシンボル、王座となりました。

現在の天守閣は1956(昭和31)年に再建。近づくと山頂上近くの城郭が徐々に大きく見えてきます。山の上に人力や馬で資材を運び上げたことを想像すると…。従者の嘆きが聞こえそうです。

関ケ原の戦いの後、廃城となり、天守閣はほかに移されましたが、石垣の一部は戦国時代のものが残ります。